美しい砂漠に潜る夢を見た 紫陽花だけは手放さぬ雨
かくれんぼしたまま睡る春の宵
たわむほど孤独を吸った真夜中の 皮膚を水道水で洗った
月影は巨人の列を従えて ガードレールを夜で洗った
一枚の白紙となって横たわる 雨の降らない放課後の国
湖の底に沈んだ集落の 末裔なので地上は嫌い
トンネルの出口付近の横風が 木星に縞模様をつける
読点が羽毛のように散らばって 食い千切られた句点を撫でる
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